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現代医学から考えるとありえない!?〜高齢医師によくある謎処方〜

 とにかく医者というのは自分の専門外のことは国家試験を受けたときの知識で止まってしまっているので、はぁ?となるような謎処方をする高齢の医者は多いです。かといって若い医者は経験という点では高齢の医者に劣るので、どちらをとるか難しいところではあるかもしれないです。ここでは日常でよくある謎処方を紹介していきます。


○風邪に抗生剤(抗生物質)をだす

 咳、痰、咽頭痛…などで受診する患者さんは多い。肺炎だとかインフルエンザ、喘息、肺癌、肺気腫逆流性食道炎…と鑑別は多いけれどとにかく多いのがウイルス性上気道炎、つまりは風邪(感冒)です。原因がウイルスなので抗生剤は効かない。メジコンムコダインなどの咳止め、痰止め、つまり対症療法となります。長引く咳にはアレルギーが関わっていることも多いのでアレグラなど抗アレルギー剤もいいでしょう。しかし風邪というだけでクラリスロマイシンやジスロマックといった比較的何にでも効く抗生剤を出す医者は多いのです。抗生剤の多用は耐性菌(抗生剤の効かない菌)をうみだす原因になるし、副作用のない薬なんてないのでむやみに抗生剤なんて飲まないほうがいいです。ただし高熱、リンパ節腫脹があったりすると細菌性が疑われ抗生剤を出した方がいいときもあるので、一概には言えないです。また、高齢者や糖尿病患者など免疫が弱い人にも抗生剤を出すことがあります。


○下痢に抗生剤をだす

 これも同様で下痢というとウイルス性腸炎、つまりお腹の風邪のことが多いのだけれど、これにホスミシンなどの抗生剤をだす医者が多い。抗生剤そのものが下痢を引き起こすこともあるのであまり良くないです。これも同様に高熱、下血があるなど細菌性を疑う場合は抗生剤を出すこともあるし、そもそも下痢といってもウイルス性腸炎ではなく、虫垂炎や膵炎など他の疾患のこともあるのでその場合はまた変わってきます。


心不全なのにβ遮断薬がでてない

 労作性呼吸困難(動いたときに息切れ)やむくみがある、胸のレントゲンで心拡大を認めるなどのときは心不全を疑います。アダラート、メインテートといったβ遮断薬は心臓の働きを抑える薬で、かつては心不全には禁忌(絶対にダメ)とされていましたが、現在では慢性心不全の治療の中心となっています。しかしかつてのなごりなのかβ遮断薬が導入されていないことは多いです。レニベースやプロブレスなどACE阻害薬もしくはARBも併用しておきましょう。


ジゴキシンをずっとだす

 頻脈性心房細動はよくある不整脈のひとつで頻脈を抑えていく治療がされますが、かつて多用されていたジゴキシンをいまだに延々と処方している医者は多いです。ジゴキシンは房室ブロックやジキタリス中毒といった脈が止まる系の副作用があるので、長期間は使用しないのが現在のスタンダードです。ワーファリンといった抗凝固薬(サラサラの薬)も併用しておきましょう。


プルゼニド2錠を毎日ずっとだす

 高齢者に便秘は多く、プルゼニドといった腸を動かさせて便を出させるタイプの下剤を長期にわたってだされている患者さんは多いです。これでは薬に体がなれてしまって逆に腸が動かなくなることがあります。酸化マグネシウムやアミティーザといった便を柔らかくするタイプの下剤を中心に使い、プルゼニドはたまに出ないときに使うのが現在のスタンダードです。


ハルシオンをだす

 ハルシオンは古くからある睡眠薬なので高齢の医者は処方することが多いですが、依存性が高く、もうろう状態になるといった副作用の危険性が高いのでアメリカではほとんど使われていないです。どうしてもでなければ他の睡眠薬にしておきましょう。


○糖尿病患者にアマリールをずっとだす

 アマリール(グリメピリド)といったSU剤はむかしからある糖尿病薬で膵臓を叩いてインスリンを出させることで血糖値を下げます。しかし、肝臓や腎臓を悪くすることがあるので未来ある若い患者(男性なら70歳以下ぐらい、女性なら80歳以下ぐらい)に長期的に出すべきではないです。新しい薬であるところのジャディアンスといったSGLT2阻害薬は心臓や腎臓を保護する作用があるため、そちらの方をお勧めします。高齢の患者にとってもアマリールは低血糖のリスクが高いので積極的に勧められるものではありません。


○喘息にプレドニンをずっとだす

 喘息の治療の中心はレルベアといった吸入剤なのですが、吸入剤は使いづらいとか言って使ってくれない患者さんも多くいます。プレドニン内服は喘息によく効きますが、プレドニンといったステロイドを長期にわたって内服するのは免疫不全といった副作用の原因になるので、現代のメジャーな治療法ではないです。使うときは短期的につかいましょう。




☆☆もちろん個人差はあるので一概には言えないです。しかし医者のだす薬のせいで健康を害する患者さんも多くいます。自分の内服する薬をしっかり理解し、疑問に思うことがあったらなんでも医師に聞くのがいいと思いますよ。☆☆