①受動喫煙で肺癌になる患者
研修医のときに経験した症例です。
奥さんは全く喫煙したことはなかったのですが、
ご主人がヘビースモーカーだったようです。
奥さんは
副流煙を日常的に吸って、
受動喫煙で肺癌になって亡くなりました。
ご主人は自分のせいだと気づいていなかったようで、「
よくやってくれました・・・。」とかしみじみしていて、
いやお前やん!と思いました。
②親の喫煙で子供が乳児突然死症候群(
SIDS)になる
私が当直をしているとき横の小児科外来で起きていたことです。
小さな子供が死ぬとそれはもう悲惨な雰囲気になるものです。
生後4ヶ月〜1歳ごろの主に
男児は乳児突然死症候群(
SIDS)
という疾患で突然死することがあるのですが、
その原因として親の喫煙が挙げられます。
この父親は小児科の先生を殴っていましたが、いやお前やん!
と思いました。
薬局でよく
お薬手帳持ってきてください、
と言われると思いますが医者こそ
お薬手帳を必要としています。
他の病院で出ている薬がわからないと、
なんの持病があるのかわかりませんし、
薬の副作用で症状が出ていることもあるので、
対応も変わってきます。これは力作だったつもりだったのですが、
意味がわからないと言われてしまいました・・・。
医者の友達はあるある〜!と言ってくれました。
少ない画像だけで言いたいことを伝えるのって難しいなぁ。
④当直明けもそのまま日勤があるのが辛い
多くの当直医(夜間の救急患者をうける医者)
は普通に日勤をこなしたあと当直業務をしてそのまま次の日の朝から日勤をこなすことになります。
ナースは
タイムシフトがしっかりしているので当直のあとは帰れま
すしその次の日も休みです。
当直医だけ他の病院からのアルバイトを雇ったりだとか、
なんとかこの状況を改善しようという動きはあるのですが、
なかなか医者の少ない地域では難しいようです。
⑤病院での業界用語
どこの業界でも業界用語はあります。病院での隠語として他にはエッセン(ドイツ語で食事のこと)などがあります。これを友達の医者に見せたところパフォるなんて言わないよ!そもそも穿孔するなんてそうそうないことなんだから!と言われました。地域差があるのでしょうね。
⑥紹介状でのお決まりの言葉
私は都心と地方の病院で勤めたことがあるのですが、救急救命士の質は大きく違いました。やはり地方は医者が少ないですし、病院に運ぶまでの時間も下手したら高速にのって1時間以上かかったりするので、その間の患者さんの命は救急救命士に握られるわけです。なので地方の救急救命士は常に患者さんのバイタル(血圧や呼吸)を気にしますし、気管挿管やルート確保(点滴)をしてくれることもあります。しかし、都心では医者の数も病院の数も多いですから救急車にいる時間が10分足らずだったりするのです。そうすると医者に受け取りのサインをもらうだけの佐川急便になりがちです。一時期問題になったたらい回し事件もこれが関係しているのではないでしょうか?救急救命士が「本当にヤバイんです!お願いですから受けて下さい!」と押せばどこかの病院は受けてくれるものです。
⑧ナースは裏で嫌な患者の悪口を言いまくっている
ナースというのは患者さんに本当に優しいです。時に患者さんに自分の子供に対するような慈愛をもって接します。それでも人間ですから好き嫌いはあります。ちゃんとした理由(なにかしら症状があるとかトイレのためとか)ではなく、小間使い代わりや寂しいとかでナースコール頻回の患者さんは嫌われます。そしてその情報はカルテを通じて医者含め病院全体で共有されますから、ナースに言ったことはみんなに伝わっていると考えた方がいいでしょう。
⑨
生活保護の人は医療費無料で、ちゃんと保険料を払っている人は経済
的理由で治療をあきらめるなんてことがあっていいの?
これもよくあることなのですが、
オプジーボといった高価な薬が
生活保護の患者さんにバンバン使わ
れているのをみると本当に微妙な気持ちになります。
日本は
国民皆保険ですし、
貧富の差によって受けられる医療の差があってはならないということになっていますから、こういったことは誰も公には言わないと思います。
しかし、
この高度化していく医療の世界において全員に最高の医療を提供し
ていては、いつか日本政府は崩壊するのではないでしょうか。
ベーシックな医療は全員受けられることにして、
あまりに高価な医療はお金を払える人しか(
少なくとも
国保や社保など保険料を払っている人しか)
受けられないということにしてもいいと思います。
⑩救急外来での直接来院患者への苛立ち
これが一番伝えたかったことです。病院によるけど、
本当に救急外来は大変なんです。そんななかで「一週間前から具合悪くて、明日も仕事あるし診てください」
とかいって深夜にふらっと歩いて来る人には困りました。
時には病院職員や
介護士といった医療関係者さえこれをやりますし、
開業医も「発熱です」
みたいな適当な紹介状で電話一つなく患者を送り込んでくることがあります。来るなと言っているわけじゃないんです。
電話してから来てください。
そうすれば他院の受診や明日朝の受診も勧められますし、
受けるにしても心の準備ができます。出来ることなら昼間の外来を受診してください。当直帯で救急車が何台か来て立て込んでいるところに直接来院患者がくると
本当に困るんです。
⑪このご時世に軽い風邪症状で病院にいくのはかえってリスクが高い
新型コロナウイルスの流行で軽症な人なら病院に行かないで家で寝てましょう、というのがようやく少し一般的になってきました。そもそも風邪というのはウイルスが鼻や口から入って上気道で感染を起こしている状態ですが、ウイルスに抗生剤は効かないですから家で寝てるしかないのです。病院では症状を抑える薬を処方されたりしますが、それは根本的に風邪を治すものではないです。症状が長い場合や重い場合は単なる風邪ではない可能性があるので病院に行くべきですが、そうでないなら家でしっかり水分をとってあたたかくして寝るのが一番いいと思います。病院にいくことはかえって感染を広げることがあります。しかし、多くの日本人は風邪ぐらいで仕事を休めないようです。風邪では休めない!そんなあなたに!みたいな栄養ドリンクのCMが流れている日本はおかしいです。医療関係者含めみんなが体調が悪いときは仕事を休めるような世の中になって欲しいです。
※ネタ切れなのでシルバニア病院は打ち切りです。ネタある人いたら下さい〜😂